格闘家 / 指導者 インタビュー
パーソナルトレーニング&キックボクシング【アセット 青砥駅前店】代表 鷲田周平(わしだ しゅうへい)さん
目次
今回のゲスト パーソナルトレーニング&キックボクシング【アセット 青砥駅前店】代表 鷲田周平(わしだ しゅうへい)さんインタビュー
鷲田周平さんは1991年生まれ。千葉県出身。
学生時代から格闘技ファンで、大学生のときにキックボクシングを始めます。
大学卒業後も会社員の傍らアマチュア活動をしていました。
その後、2017年「ガンバレ☆プロレス17世紀オーディション」に参加し、見事合格。
プロレス界へ参入という、人生の大勝負に出ます。
2018年にガンバレ☆プロレス王子BASEMENT MONSTAR大会で大家健選手との対戦でデビュー。
持ち前の体格を活かしきれず、苦戦する日々を乗り越え、2020年 TH EH ALFEE 加入。
リングネームを桜井鷲(さくらい しゅう)に改名します。
2020年、2021年と2年連続、自身初タイトルでGWC認定(※)6人タッグ王座を戴冠しました。
現在はプロレスラーとしての活動は無期限休業し、2022年6月にパーソナルトレーニングジム「アセット」青砥駅前店で代表を務めています。
優しく、真っすぐで男らしい、色気漂うイケボの鷲田さん。
ジム会員さん達が楽しく教わっている姿は想像に難くないでしょう。
今回は鷲田さんの会社員を辞めてまでプロレスラーになった過去から、コロナ禍という逆境においてジムを立ち上げる現在に至るまでインタビューさせてもらいました。
(※)ガッツワールドプロレスリングが認定していた王座。
――格闘技を始めた「きっかけ」について
私が子どもだった頃は喘息持ちで身体もあまり丈夫ではなく、潜在的に弱いところがありました。
人前に出るのも得意ではなく、目立つタイプでもありませんでした。
でも心の中では「もっと強くなりたい」と強さに憧れていたんですよね。
学生時代、テレビではK-1やプロレスを見ていた影響もあって20歳で家の近くのジムに通いキックボクシングを習い始めました。
大学を卒業後は3年間サラリーマンで営業職に就きました。
仕事が休みの日にはプロレスを後楽園ホールに見に行ったり、幅広く格闘技観戦を楽しんでいました。
年末年始の休みを全て後楽園ホールで過ごすくらい好きだったんです。
その頃もジムではキックボクシングをアマチュアで続けていました。
だけど自分が本気でプロとしてリングに上がるなど思えませんでした。
格闘技は強い人だけができる世界だと思っていたんです。
でも「このまま挑戦しないで終わるのもどうなんだ……」と考えているとき、ガンバレ☆プロレス17世紀オーディションがあり、勢いで応募して合格しました。
サラリーマンを辞め、プロレス界に入門したのが26歳、人生への挑戦でした。
――デビューしてリングに上がった時はどんな気持ちでしたか
実際に見るのと、やってみるのとでは全然違いました!
最初の頃は、地に足が付かない感じでしたね。
人前に出て試合をすることへの緊張感もありました。
自分がどこまでできるのか不安な気持ちでいっぱいになりながら、リングへ向かっていたと思います。
何より痛いですからね。
でも「一度デビューしたからには!」という気持ちがありました。
リングに上がると覚悟が決まりましたね。
――格闘技を続けてよかったこと、人生の役に立ったこと
プロレスを始めてから段々人前に出ることに慣れてきて、時間はかかりましたが自信が付いてきました。
学生時代は緊張するとすぐ汗をかいてしまうくらいだったのに。
リングに上がり続けることで、勝負度胸が付いたことはとてもよかったと思います。
――格闘技を辞めたいと思ったことはありましたか
試合で勝てなかったり、怪我をして出場ができず思うようにならないと「応援してもらっているのに……」と思います。
ですがサラリーマンの頃から、あまり自分を責めないことにしています。
「自分はこれだけ頑張っているから大丈夫!」
と、自分を少し許すような気持ちでいることで、メンタルを守れます。
例えば、今日は一日のルーティーンを真面目にこなせたとか。
ちゃんと仕事ができたとか。
それだけでいいのではないかと。
良い意味であまり人の話も聞かないようにしています。
――格闘家に向いているタイプ、特徴を教えてください
辛いことがあっても格闘技を好きで居続けられるか。
闘う仕事なので根本的に負けず嫌いが必須で、大事な要素ではないでしょうか。
それにプラスして、何事もコツコツやっていく人間が最後には勝つと思います。
――アセット青砥駅前店をオープンした経緯を教えてください
プロレスを始める前は趣味程度に鍛えていました。
ガンバレ☆プロレス17世紀オーディションを受ける頃から本格的に週6回ほどトレーニングをするようになり、徐々に栄養面や健康面に対する知識が増えていきました。
プロレスと並行して3年間ジムでトレーナーの仕事にも携わっていたので、教える面でも経験を積んできました。
そして次第に、自然とどこかで
「自分のジムを持ちたい」
という気持ちが芽生えました。
コロナ禍もあり、自分を見つめ直したんです。
私は一度決めたら一直線です。
周りの人の応援もあり、30歳という節目の年で自分のジムを立ち上げる夢を叶えることができました!
青砥は私自身が住んでいる街です。
慣れ親しんだ土地で、2022年6月に葛飾の下町である青砥に「アセット 青砥駅前店」をオープンしてようやく半年以上が過ぎます。
現在は女性のお客様が7割、多くの地域の方々にお越しいただいています。
――プロレスは無期限休業中ということですが復帰の予定は?
今はプロレスラー桜井 鷲としての活動は休業し、ジムの運営に力を注いでいます。
プロレス界の動きは早いので自分のことは、忘れられてしまうかもしれません。
でも忘れ去られた頃に戻りたいですね。
いつか復帰しましたら、また応援してもらいたいです。
――これから格闘技をはじめたい方へ
まずは一回やってみてください。
初心者だと勇気が入りますが「できない」「恥ずかしい」など思わなくて大丈夫!
できないのは当たり前ですから一歩踏み出してほしいです。
実はジムに来られる人で格闘技経験者という方は1割もいないので、安心してください。
ひと目を気にされる方も多いですが1対1でトレーニングできるジムはたくさんあります。
一人ひとりに合わせた指導を行っていくので気持ちがあれば続けられると思います。
ーープロの格闘家になりたいあなたへ
リスクを考えると勇気がいることですが、やってみてわかることがたくさんあります。
私はサラリーマンとして働いていたので、プロになるか迷う人の気持ちもよくわかります。
自分の胸に手を当ててみて今挑戦せず、後悔はしないか問いかけてみてください。
私自身は後悔していません。
ときに理不尽な事もありましたが、夢のような時間をガンバレ☆プロレスで過ごしてきました。
心の中にしこりを残して生きて行かないように覚悟を決めてください。
――休みの日は何をされていますか
毎週行くのはスーパー銭湯です。
サウナや岩盤浴が好きで一日中います。
――好きな本や漫画はありますか
社会勉強のために雑学からビジネス、自叙伝などさまざまな本を読むようになりました。
ジムのお客さまは一般の方なので、あまり感覚がズレないように意識しています。
――憧れのアスリートや尊敬する人はいますか
プロレスラーで現在は総合格闘技プロモーターの前田 日明さんです。
自分の正義感を貫くところに魅力を感じます。
社会の同調圧力に苦しいときがあっても、10人中9人がノーと言っても、1人イエスと貫き通すような方に強さと憧れを感じます。
――座右の銘やモットーはありますか
「意志あるところに道は開ける」
格闘技を始めてから知った言葉で、昔から頭に残っています。
勇気づけられる言葉で、意志を持ち続けることの大切さを感じられるので大切にしています。
――今後の目標を教えてください
もっと運動を楽しんで続けられる人を増やしたいと思います。
フィットネス人口を増やすこと。
同時に格闘技の良さを伝えていくこと。
この二つに今後のやりがいを感じています。
ミットにパンチやキックをすることで日々のストレスを発散させられます。
普段の生活では体験できないので非日常の世界を楽しんでください。
今は初心者でもジムや道場に通いやすい環境が整っていますし、栄養面のアドバイスも受けられます。
運動神経ゼロの方も気にすることはありません。
運動って始めてみたら意外と面白いものなんだと知ってもらえたら嬉しいです。
鷲田周平さん、この度はお忙しい中ご協力いただき本当にありがとうございました!
おわりに
鷲田周平さんが代表を務める パーソナルトレーニングジム&キックボクシングアセット青砥駅前店 。
青砥駅から徒歩1分と、アクセス抜群の場所にあります。
プロレスラーから直接指導いただける貴重な体験が得られますので、お近くにお住まいの方、ぜひ足を運んでみてくださいね!
パーソナルトレーニングジム&キックボクシングアセット青砥駅前店
Webページ:https://beauty.hotpepper.jp/kr/slnH000594934/
Twitter:@shuheiwashida1
Instagram:@shusakurai1
<インタビュー&記事執筆:飯塚 まりな>
ライター・イラストレーター
インタビューを中心に活動中。
Web、フリーペーパー、書籍を執筆。
ほんわかしたイラストを描く。