格闘技界のNews / YouTuber紹介
【那須川天心vs武尊】最強2人どちらが勝つ?ルールや入場曲も紹介
2021年12月23日に那須川天心(以下、天心)は自身のインスタグラムでこう綴りました。
「きっとサンタクロースってこんな気持ちなんだろうなぁ」
そして翌24日、ついに天心選手と武尊選手が今年2022年6月に試合するとの発表がありました。
(引用:動画はK-1公式サイトより引用させていただいています)
まず、天心選手は日本キックボクシング界の「神童」と称されるRISEの天才。
対する武尊選手はK-1の絶対王者。
これまで決して交わることがなかった最強の2人がついに戦うことになりました。
この実現に尽力したRIZIN運営会社の榊原信行CEO(以下、榊原CEO)はこう語ります。
「ここまでファンに求められ希望されて実現するカードは、僕が関わった格闘技人生では見たことがない」
私達ファンもどれほどこの一戦を渇望していたでしょう。
今回は、天心vs武尊の最強2人どちらが勝つのか、ルールや入場曲についても紹介します。
ぜひ、最後までお付き合いください!
目次
天心と武尊のファーストコンタクトはいつ?
時は2015年11月21日まで遡ります。
2人の最初の因果はBigbang〜統一への道〜でした。
K-1 WORLD GP [-55kg] 王座を防衛し、試合後の花道を引き上げている武尊選手。
天心選手はそこへ対戦要求を行ったのです。
天心選手が所属する団体はRISE。
武尊選手の所属する団体はK-1。
当然、両選手は「強い選手と戦いたい」と、試合に合意してます。
しかし、それぞれが団体の看板選手のため、調整は困難を極めました。
なぜなら、勝敗がつくとどうしても敗者の団体のブランドが失墜してしまうのです。
日程はいつ、会場はどこ、どう配信するか、相当な根回しは必須。
その間にも両選手は年を重ね、旬は過ぎています。
特に武尊選手は30歳を迎え、まさに今がピーク。
そのまま5年の月日が流れても実現しなかったドリームマッチ。
そこへ追い討ちをかけた天心選手のキックボクシング引退宣言。
「やはり無理か」と、多くのファンが諦めかけていましたので、
まさにファンにとって最高のクリスマスプレゼントでした。
天心と武尊について
では、天心選手と武尊選手ついておさらいしておきましょう。
(紹介順に意味はありませんのであしからず。。)
那須川天心(なすかわ てんしん) | 武尊(たける) | |
リングネーム | 神童 | ナチュラルボーンクラッシャー |
出身地 | 日本/千葉県松戸市 | 日本/鳥取県米子市 |
生年月日 | 1998年 8月18日(23歳) | 1991年7月29日(30歳) |
身長 | 165 cm | 168 cm |
体重(階級) | 56.8 kg | 60.0 kg |
戦績 | 45戦45勝(32KO) | 41戦 40勝(24KO) 1敗 |
備考 | キック40勝(28KO)/MMA4勝(3KO)/MIX1勝(1KO) | |
所属 | TEPPEN GYM | K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST |
天心選手の生い立ちは?
まず5歳から極真空手を始めます。
その後、小学校5年で極真空手ジュニア世界大会で優勝。
そこから今のキックボクシングに転身、プロデビュー後1度も負けなし。
プロでの主戦場はキックボクシングメジャー団体RISEと総合格闘技メジャー団体 RIZIN。
構えはサウスポー、公式戦では1度のダウン無し。
もはや漫画の主人公のような記録を残して現在に至ります。
武尊選手の生い立ちは?
最初に格闘技に触れたのは小学2年生の頃。
テレビで見たK-1に憧れ空手を始めたものの非常に弱かったとか。
なんと、ヤンキーだった母に嫌々連れていかれたエピソードもあり。
今からは想像できない泣き虫だったとか。
高校進学と同時に本格的にキックボクシングへ転向。
たった一度だけですが、プロデビュー後に京谷裕希選手に負けています。
この時の武尊選手はダウンを取られ、鼻の骨を折られています。
レフリーは止められたものの本人は「まだやれる!」と主張し続けた壮絶な試合でした。
この敗北が、武尊選手の圧倒的な強さに繋がっていることは言うまでもありません。
その後は「負けたら辞める」覚悟で毎試合臨み、
現在に至るまで無敗で突き進み続けています。
天心選手のファイトスタイルは?
高度なテクニック、最高峰のスピードを兼ね備えています。
試合のゴングが鳴ると、序盤はスピードで翻弄し、相手のパンチを貰わず多彩な攻撃を繰り出し続けます。
そこで倒せなくても後半、相手の動きが落ちた隙に鋭い一撃で仕留めにいきます。
さらに特にディフェンスの能力が圧巻の一言。
なぜなら、ほぼダメージを食らったことはないと言っても過言ではないのです。
そして攻撃レベルも最高峰でサーカスのように様々な技を繰り出します。
相手選手が波状攻撃に耐えきれず、相討ち覚悟の捨て身で攻めても、
一瞬の隙を見逃さず、逆に非常なKOを取るカウンタースキルを備えているのです。
ここ最近ではスピードとディフェンスだけではなく、
自ら攻めて相手に何もさせないままKOしてしまうほどのパワーもつけてきています。
天心選手の苦手なタイプの選手は?
しかし、この神童にも苦戦を強いられた試合がありました。
その相手はタイからの刺客で送られてきたロッタン・ジットムアンノンという選手です。
この試合は唯一「天心が負けていた」という声も多数でており、遺恨が残ったままとなっています。
そして、ロッタン選手は打撃に怯まず前に出続け、天心選手は後ろに下がらざるを得ず劣勢の印象を残しています。
この試合で、天心選手が唯一苦手とするタイプが『殴られても不屈の闘志で前進してくる選手』と浮き彫りになったのです。
武尊選手のファイトスタイルは?
『殴られても不屈の闘志で前進してくる選手』といえば、武尊選手ではないでしょうか。
攻守に高いスキルを持っているのですが、最も強いのは『気持ち』です。
どんな相手のパンチを被弾しても笑いながら打ち合いに誘うその様は狂気すら感じます。
その圧力に耐えられなくなった相手選手が打ち合ってきた時に、
回転の早い高速連打が発動し、その中でも高度なカウンターを狙って仕留めにいきます。
「これ並の選手はもう倒れてる」という激しい打ち合いの中で被弾しても最後まで立っているのは武尊選手です。
兎にも角にも前に出て相手を下がらせダウンを取る不屈の闘志を持ったスタイルです。
そう、武尊選手は相性的には天心選手に良いと言えるでしょう。
天心vs武尊 ルールは?
まずは契約体重ですが58kg契約、当日の体重が4キロ戻しの62kg契約となりました。
そして、ルールはワンキャッチ・ワンアタックのキックボクシングルールというところまで決定しています。
ここで気になるのがラウンド数です。
今年2022年2月15日時点でまだ未確定で、より細かいルールや開催場所、6月のいつになるか日時などの詳細は今後の発表を待ちましょう。
天心選手と武尊選手の入場曲は?
このドリームマッチをより深く楽しむために知っておきたいのが入場曲です。
これまでの戦に赴く両選手を鼓舞する大きな意味を持つ入場曲に込められた想いを、それぞれご紹介したいと思います。
天心選手の入場曲は矢沢永吉『止まらないHa〜Ha』選んだ理由は?
まずは矢沢永吉さんの『止まらないHa〜Ha』についておさらいしておきますと、
1986年に発売された14枚目のアルバム「東京ナイト」に収録された楽曲で、代表曲のひとつです。
そこで不思議なのが天心選手は1998年生まれでだいぶ年代が違う曲ということ。
世代的には20年以上も前の曲ですが、単純に天心選手は矢沢永吉さんの大ファンなのだそう。渋いですよね。
最初は入場曲に使えなかったエピソード
2014年のRISE100〜BLADE0〜でプロデビューした天心選手ですが、最初は別に曲を使用していました。
その理由は、師であり父であり、自身も矢沢永吉さんの大ファンである那須川弘幸さんが、
「お前はまだこの曲を使用する器じゃない」
と、強くなり、この曲に値する選手になってからと諌められたからだとか。
そんな厳しいお父さんからの使用許可が出たのはプロ6試合目、その試合は自身初のタイトルマッチでした。
なんと相手は現在もK-1で活躍中の元K-1フェザー級王者、当時RISEバンタム級王者だった村越優太選手。
その試合は2RTKOで勝利し初の王者に輝くとともに、那須川選手と入場曲の始まりとなったのです。
「いつか試合会場で歌ってもらいたい」語る天心選手。
もしかしたら、今年2022年6月、武尊選手とのドリームマッチに矢沢永吉さんが生歌を歌うなんてこともあり得るかもしれません。
ちなみに天心選手は普段この曲は聞かないそうです。
その理由としては「戦闘モードに入ってしまうから」だそうで、
「普段から聞いてるとそれが当たり前になってしまい、肝心の試合の時にスイッチが入らなくなってしまう」
とも語っています。
歌も抜群に上手い天心選手
最後に、余談ではありますが那須川天心選手自身も歌手デビューしているので、聞いてみてくださいね。
この素晴らしい繊細な歌い方で天心選手の新たな魅力に気が付くことができます。(多才過ぎる。。)
武尊選手の入場曲は3OH!3『Touching onmy』選んだ理由は?
まず、3OH!3について語らせていただくと、出身はアメリカ・コロラド州のエレクトロニックデュオです。
この「Touching onmy」は2011年に発売されたシングルです。
この曲を使用している理由について、武尊選手は「曲自体も好きだし、欲望丸出しの様な歌詞が自分に合っている」と語っています。
昨年2021年大晦日にRIZIN.33のリングに現れた際もこの曲で入場してきて会場を大いに沸かせました。
ちなみに武尊選手はプライベートでONE OK ROCKのTakaさんやUVERworldのTAKUYA∞さんとも親交が深く、中学生時代は本格的にバンドやるほどの音楽好きなのです。
ギターも弾ける武尊選手
そんな武尊選手、ギターは格闘家になっても弾き続けているそうです。
2020年6月に公開した「一人セッション!宇多田ヒカル – First Love / 武尊がピアノとギターで弾き語り!」では高いギタースキルを披露してくれています。
アーティストの一面も持つ武尊選手、リング上で殴り合っている人とは別人で、これはモテないはずがありませんよね。
天心vs武尊 著名人たちの勝敗予想は?
さて、それではこのドリームマッチの勝敗について色々な視点から予想をしてみましょう。
朝倉未来選手の予想は?
まず、トップバッターは分析に定評のある朝倉未来選手。
今年2022年1月12日に公開されたYouTubeのタイトル「那須川天心と世紀の一戦について語ってみた」では、以下のように予想しています。
「判定まで行ったら武尊選手が勝って、1ラウンドとかで天心が決めるんじゃないかと思っているんですよね。
武尊選手ってスロースターターじゃん。
いつも1ラウンド目硬くない?
そこで精度とスピードが凄い天心の何かが入ると思うんだよね。
だから俺、1ラウンド勝利を予想してんのよ」
堀口恭司選手の予想は?
次に、現RIZINバンタム級王者。第7代Bellator世界バンタム級王者の堀口選手。
日本格闘技界の宝ともいえる堀口選手は以下のように予想しています。
「勝敗予想としてはどうですかね。天心くんだと思いますけどね。
やっぱり予想外の蹴り技とかがあるので。
武尊くんは結構予想ができる範囲の技しか持っていないと思うので。」
魔裟斗選手の予想は?
K-1 WORLD MAX 2003・2008世界王者の魔裟斗選手は以下のように予想しています。
「3Rであれば天心がものすごく有利。
5Rもしくはもっと長い7、8Rでやったら武尊が有利。」
平本蓮選手の予想は?
K-1ライト級世界トーナメント準優勝の平本蓮選手は以下のように予想しています。
「天心が勝ちに徹したら3分3R逃げ切れるんじゃないんかなって思うっすよね。」
村越優汰選手の予想は?
元RISE (格闘技の興行)バンタム級王者で元K-1 WORLD GPフェザー級王者でもある村越選手。
なんと、天心選手と武尊選手の両選手と拳を交えており、以下のように予想しています。
「武尊が貰っても『全然平気だわ』って感じだったらもっと自信を持って前に出れる。そうすると状況も変わってくるから。やっぱりスタミナ、フィジカル面のことを考えると、ラウンド後半行けば武尊選手が有利。序盤は天心選手が有利かな。」
皇治選手の予想は?
ISKA K-1ルール世界ライト級王者で、元HEATライト級王者でもある俺達のスーパースター皇治選手。
皇治選手も天心選手と武尊選手の両選手と激闘を繰り広げ、以下のように予想しています。
「2人とやった俺が言えるのは、武尊の方が強いと思う。」
【那須川天心vs武尊】最強2人どちらが勝つ?ルールや入場曲も紹介 おわりに
いかがでしたでしょうか。
今年2022年6月の決戦を控えた天心選手と武尊選手。
ファイトスタイル的に天心選手は武尊選手に相性が悪いようにも見えますよね。
そして勝敗予想に関して言えば、朝倉未来選手の分析は説得力があり、相性で武尊選手が勝つという単純な話ではありません。
この試合の鍵は、距離を詰め打ち合いたい武尊選手と、距離をとって刺したい天心選手の駆け引きで、ミスをした方が負けるのではないでしょうか。
最後まで気になる詳細ルール
やはり多くの格闘技ファンが気になるのはルールの詳細です。
【1】リングの大きさ
【2】ラウンド数と1ラウンドあたりの時間
【3】首相撲ルールの有無
これらの微々たる差も勝敗を分けてしまう要素で、一つずつざっくり解説していきますと、
【1】リングの大きさ
天心選手を捕まえたい武尊選手からするとやはり、小さいリングの方が有利です。
逆に天心選手は広く使えてフットワークを活かせる大きなリングで試合をしたいはずです。
【2】ラウンド数と1ラウンドあたりの時間
3~5Rとされていますが、
3R → 天心選手有利
5R → 武尊選手有利
という見方が多く、その理由として、今まで天心選手は多くの試合が早いラウンドでのKOか、3R判定で勝利を収めていることが挙げられます。
ただ、5Rのスタミナに関しては未知数ではありますが、ボクシング転向表明後は長いラウンドに備えてスタミナ強化もしているはずです。
一方の武尊選手は気持ちの強さに比例したスタミナも強みで、3Rまでに天心選手のスピードに追いつけなくても、圧をかけ続け、
スピードの落ちてきた4R、5Rに捉えて仕留める可能性が高いはずです。
気になるのは、天心選手がエキシビションのメイ・ウェザーの試合を除き、公式試合でクリーンヒットのダメージを受けたことはほぼないこと。
ロッタンとの試合でも、圧で後ろには下がらされていたものの、大ダメージはうけていないので、本当に捉えられるのかということでしょう。
【3】首相撲ルール
最も難しいのが首相撲の有無です。
長いラウンドで首相撲ありだと、天心選手の体力の消耗具合に関わってくると思われます。
また、追い詰められた劣勢の選手が故意に首相撲っぽくクリンチを続けてしまいます。
何が辛いと言うと、膠着状態が続くことで、試合自体がつまらないものとなってしまう可能性もあります。
著者の予想
まだ詳細ルールの発表はないものの、僭越ながら最後に筆者の個人的な勝敗予想をさせていただきます。
筆者は..
武尊選手の判定勝ちを予想します。
試合展開として、武尊選手がミドルをガンガン打ち、前に出てポイントを重ね、
少しずつ天心選手が劣勢になり、胴まわし回転蹴りなどで時間を稼いで応戦をするものの、
終盤は武尊選手の重戦車のような圧と打撃に屈していくのではないかと思います。
もちろん、当日のわずかなコンディション次第で勝敗が変わるほど僅差の試合になると思います。
さぁ、あなたはどう予想しますか?
最後までお読みいただきありがとうございました。